JNN三陸支局 佐々木智之記者
南三陸町 緊急の共同求人説明会について
亘理町 復興の進捗状況と取り組み 取材リポート
リポート:菅生翔平アナウンサー
3月11日、亘理は10mの津波に襲われ、306人の方が犠牲になり、6500棟の建物が全壊または半壊となってしまいました。あれから間もなく2年。亘理町復興財政課の南部さん、同じく農林水産課の斎藤さんにお話を伺いました。
当時は無我夢中で記憶がないという南部さん。亘理の復興について、順調に進んでいると話します。町内の処分場で行っている瓦礫処理はスピーディーに進み、住宅の着工も始まり、防潮堤と共に最優先課題として町は取り組んでいるとのことです。
そして、亘理と言えばイチゴです。震災前のイチゴの作付面積は58haでしたが、津波によって54haが被害を受けました。生産分で約20億円という大きな被害でした。現在は徐々に回復し、80人の方が作付を再開しています。しかし、再開までの道のりは苦しかったと斎藤さんは言います。亘理のイチゴは主に土耕栽培で行われていましたが、塩害の影響で高設栽培に切り替えざるを得ませんでした。土耕栽培は土に苗を植え、土の栄養と肥料で育てる方法です。一方、高設栽培は発泡スチロールの鉢に土を入れ、溶液と言う栄養を含んだ水で育てる方法です。加えて、空気循環のプロペラや暖房効率を上げるカーテンと言った装置が必要になってきます。栽培のノウハウが違うため、生産量を震災前と同じに戻すには長い目で見る必要があると斎藤さん。それでも、時間がかかっても元の水準に戻したいと力強く話してくれました。
東松島市 野村まちゑさん 取材リポート
リポート:飯野雅人アナウンサー
先週のラジオカーでお話を伺った東松島市の野村さん。あの日、車で避難の途中で津波に遭い、その晩は車の屋根の上で過ごしたそうです。
野村さんは仮設住宅に入らず、妹さんの家や親戚の家に身を寄せています。ご主人が大工のため、道具や車などを置ける広い土地が必要だからです。色々と探し回り、東松島市との境にある石巻市広渕に約480坪の土地と、家を見つけました。そこはしばらく人が住んでいなかったため竹藪だらけでしたが、ご主人の同級生の方が重機を使って整備をしてくれたそうです。家の方はご主人と息子さんでリフォームをしていますが、他の家の修理などで忙しく、なかなか進まないそうです。なんとか来年あたりには、と考えています。
また、野村さんは震災時の日記を付けています。ご自身が体験したこと、感じたことをお孫さん達に伝えるためです。これからも家が出来ていく様子などを日記に書き記していきたいと話してくれました。
東日本大震災特別番組「絆みやぎ 明日へ」のお知らせ
震災から2年となる3月11日、TBCラジオでは正午から4時まで特別番組を生放送でお送りします。
県内で被災された方、復興に向けて尽力されている方、さらなる災害に対して備えを進めている方に「この2年と未来」について一緒に考えます。
ゲストは民俗研究科家の結城登美雄さん。進行は藤沢智子アナウンサーです。また、県内に中継を出して、3月11日当日の動きもお伝えします。
合わせてリスナーの皆さんから「あの日から何が変わった?」というテーマでメッセージを募集します。津波被害に遭ったあの場所、仮設住宅での生活、家族の中で変わったこと、何でも構いません。番組のお寄せ下さい。
宛先はメールが、kizuna@1260.jp FAXが022-305-1088 です。
TBCラジオ 東日本大震災特別番組「絆みやぎ 明日へ」は3月11日(月)の正午から4時間の生放送。是非お聴き下さい。