仙台市宮城野区幸町 仙台つどいの家 取材リポート
リポート:林田悟志アナウンサー
仙台市宮城野区幸町にある仙台つどいの家。重症心身障害者の方達が通う施設です。もともとは泉区の南光台に施設を構えていましたが、震災で大きな被害を受けたため、暫くの間は仙台市内数ヶ所に分かれた仮設の施設で運営していました。そして、今年7月に新施設を幸町に立ち上げることができました。理事長の下郡山和子さん、職員の小原弥生さんに話を聞きました。
本来は南光台に施設を再建する予定だったものの、基礎が大幅に破損していることが分かり、再建の見通しが立たず、仮設での運営を余儀なくされてしまいました。最初は3~4ヶ所に分かれて活動するも、日時の経過とともに移動などの負担が大きくなり、職員の掌握も難しくなり、辞めていく人も出てきました。何よりも新施設を建てたいという思いは強いが、予算等の見通しが立たないのが最も不安だったと言います。そんな中、借財もありつつも多くの方の支援を受け、新施設を立ち上げることが出来ました。下郡山さんは環境が大事だとつくづく思ったそうです。新施設に来てからは利用者の方々も職員も表情がとても柔らかくなったからです。
重い障害を持つ人たちが、いきいきと生活できるように支援するのが仙台つどいの家の理念、と下郡山さん。大事なのは地域の人たちと仲良くなり、地域の人たちに受け入れてもらうことと言います。小原さんは、今まで南光台では地域の人たちとのつながりができていた。これからは幸町でどう繋げていくかが課題と言います。
仙台つながりの家では毎年秋にバザーを開催していました。震災後初のバザーは今年の10月。バザーを開くことで地域の人たちが入ってきてくれ、それによって施設に対する理解が生まれます。今回のバザーは幸町の皆さんとの関係を作る第一歩となったのではないでしょうか。
石巻市北上町 十三浜漁協 取材リポート
リポート:藤沢智子アナウンサー
石巻市北上町の十三浜。ワカメに始まり、夏はウニ、冬はアワビと海の物に恵まれた地域です。この地域の漁協に所属する佐藤清吾さんに話を伺いました。
震災から3年、今年のアワビの見通しはまあまあ、ホタテは30%までの回復。ワカメは100%。昆布は近年にない豊作とのことです。しかし、佐藤さんを悩ませる問題があります。原発事故による風評被害です。いくら数値が問題なくても、関東や関西の方達はなかなか十三浜の海産物を手に取ってくれないそうです。また、海産物が売れ残り、在庫を抱えてしまうという課題もあります。さらに佐藤さんたちを苦しめるのが物の値段の高騰です。船を調達するにも値段が高く、漁具も値上がり、燃料も依然として高いままです。
一日でも早く、生産と消費のサイクルが上手く回るようになることを願って止みません。
※来る12月1日(日)にゆりあげ港朝市がグランドオープンを迎えます。当日はオープン記念セールをはじめ、セリ市、笹かま祭り、餅つき無料配布、ステージイベントなど盛りだくさんです。今後は営業時間を延長して朝6時から午後1時まで。多くの皆さんの来場をお待ちしています。