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2014年7月14日(月)放送

塩釜市 昆布料理教室 取材リポート
リポート:藤沢智子アナウンサー

今月10日にイオンタウン塩釜の1階にある塩釜ガス・キッチンスタジオで行われた料理教室にお邪魔しました。そこでは塩釜産の昆布が使われていました。塩釜産の昆布はあまり知られていないかと思います。実は30年ほど前から塩釜湾ではワカメと昆布の養殖が行われているのです。
塩釜湾は養殖の条件に恵まれた内湾です。外洋で育てられている他地区のものと環境が違うため品質も違います。しかし、塩釜湾も津波の影響を大きく受け昆布は全滅。その後、海水の環境の影響もあって震災から3年経った今年、ようやく収穫が可能となりました。マイナスからスタートしてようやくここまでたどり着いた塩釜湾の昆布。それまでは個人で養殖に取り組んでいましたが、施設の再建などは個人では難しいとグループ化し、皆が協力するように。そうすることで品質がある程度均一されるようになりました。そして、後継者育成のためにも地元の人たちに知ってもらわねばということで、上記のような料理教室を開き、食べてもらうきっかけも作っています。
今までなかなか目にすることのなかった塩釜産昆布。これからは塩釜ブランドとして広く知れ渡ることとなりそうです。

石巻市 しじみ漁師 池田直優さん 取材リポート
リポート:飯野雅人アナウンサー

石巻市の北上川でしじみ漁師をしている池田さんに話を伺いました。しじみ漁は例年だと6月から解禁され11月まで続きます。北上川のしじみは貝殻がべっこう色をしているので、べっこうしじみと呼ばれています。しかし、そのしじみも震災とその後の大雨によって大きな被害を受けてしまいました。
北上川のしじみが死滅した原因は震災後の地盤沈下による海水の流入で川の塩分濃度が上がったことと、大雨によってしじみが河口へ流されてしまったことです。池田さんたちは一昨年、去年としじみの稚貝を放流。先月の試験操業で稚貝が成長していることも確認できました。しかし、しじみは大きくなるのに約2年かかるとのことです。まだまだ成長が十分ではない、と本来6月から始める漁を池田さんたちは先延ばしにしています。
本来ならば今すぐにでもしじみを獲りたい、と池田さんは言います。しかし、今獲ってしまっては来年に繋がらない。しじみが十分に成長して産卵することで、自然にしじみが増える環境を取り戻したい。稚貝を放流して震災前の状況に戻す努力を池田さんたちは行っています。
稚貝を放流しても成長を待たねばならない。すぐに結果が出ず不安を抱えるしじみ漁師の皆さん。それでも、しじみ漁は必ず復活すると池田さんは力強く話をしてくれました。

番組へのメッセージ

番組へのおたよりおよび災害時の情報は以下方法で受け付けております。

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