3.11みやぎホットライン

月曜 19:00~19:30
tbcラジオ AM 1260kHz

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2015年2月2日(月)放送

山元町山寺 弁当屋「きく邑」 菊池博子さん取材リポート
リポート:伊藤晋平アナウンサー

和歌山県出身の菊池博子さんはご主人の転勤に伴い、2011年3月27日に山元町に引っ越しを予定していました。兄夫婦が山元町でいちごづくりをしていたので引越し後は、みんなでゆっくり過ごす日を心待ちにしていました。
そして菊池さんは転勤した後はいちご畑を手伝うのではなく、畑から出た規格外のいちごを利用、加工しジャム作りをしたいと密かに計画していました。菊池さんがつくるジャムは「本物の味。お年玉であのいちごジャムを買いたい」と食した子供の心までをも動かす、おいしいジャムだったそうです。
しかしあの3月11日の大震災でお義兄さんは亡くなり、引越し予定だった家も被害に遭います…菊池さんの予定は大幅にくるってしまったのです。
現在菊池さんは山元町で、予定ではなかったお弁当屋を経営しています。それは震災を機に「何がしたい」から「今何が出来るのか」を考えたからです。しかし震災復旧工事が進むに連れ今後は客足が減ることも予想されます。「その機会が来るとき(お店を辞める日)は、念願のいちごジャム作りに専念できる日」と菊池さんはその先の未来へ新たな目標を胸にし日々美味しいお弁当を提供しています。

石巻市 高校生が作るいしのまきカフェ「」(かぎかっこ)
尾形 拓哉さん
リポート:伊藤晋平アナウンサー

かぎかっこPROJECTでは、社会に一歩踏み出している高校生に、地域とのつながりや生きがい・働きがいを与える場面、そしてこれから生きる上で対面する様々な課題に取り組む力を身につける機会を生み出しています。
高校生主体の様々なプロジェクトは、高校生が主体になることを第一とし地元の人々との協同体制や継続の仕組み作りを行い「世界一 高校生が輝くまち、石巻」を目指しています。
高校生のアイディアはカフェで商品化されお店のある石巻市役所1階でメニューとして販売されています。なかでも好評だったカレーはレトルト化されお持ち帰りできる人気の商品となりました。
さて、そのプロジェクトでスタッフとして働いている尾形さんは、仮設住宅支援のボランティアの経験もしています。震災時には静岡のお茶の会社に勤めていましたが「まだ焦る年齢でもない」と被災地への思いを胸に会社を退社。出身地の山形のボランティア団体に登録し石巻市に入りました。
そして大好きなお茶を利用し地域コミュニケーションを構築。その方法は「お茶っこ」でした。大好きなお茶がその場を和ませ、隣人同士の輪になり新たな交流が生まれる…普段はひとりで過ごす時間も、めったにお話しない隣近所の方々の情報収集の場になり、沢山の会話が生まれたりという「場の提供」に成功しました。ある時は仮設住宅の集会所を借り、お茶を振舞いなんと700杯も入れた日もあったそうです。
よそ者、と自身のことを話す尾形さんですが地元在住の方々に少しでもほっとする場を提供することで自分の日々の活動が人々を元気づけ役に立つことを願い、活動を続けています。

番組へのメッセージ

番組へのおたよりおよび災害時の情報は以下方法で受け付けております。

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