南三陸町「南三陸応縁団」星野奈々さん
リポート:伊藤晋平アナウンサー
大学卒業後、南三陸に移住してきた星野さん。
この南三陸応縁団は、ボランティアで訪れた方、観光できて南三陸町を好きになってくれた方、その他南三陸町で何かしたい、と思っている方々を全国各地から募って団員を登録しています。
南三陸町では震災から現在まで、今まで14万人の方に支援していただいたということもあり、首都圏や関西方面に出かけて行って御礼(南三陸町流のおもてなし)を展開しています。交流会上では、トモダチの友達などを巻き込んでさらに南三陸町を好きになってもらおうという仕組みが仕掛けられています。もちろん南三陸町内でも交流イベントを行い、県内在住の団員達は【おでって】(手伝い)をしてくれます。現在およそ1,000人が登録していて首都圏(50%)、宮城県(20%)、関西圏(20%)の構成となっています。
もともと教員志望の星野さんは、震災後子供のために何かしたい、と支援ボランティアとして南三陸にはいりました。事業のひとつとして子供たちのためのダンス教室を開催、そこでダンスの先生もしていて、ボランティア時代の「手助け」を超えた子供たちとのふれあい、純粋に子供たちの反応を肌で感じることができる、少しだけ夢に近い場所で仕事ができ、毎日が充実しています、とおっしゃって下さいました。
今の仕事は期限付きですが、地域の方々も定住する場所、長く仕事に就くということが困難な状況。この町でできることとして、町で新たな新規事業を提示し、みんなの就業先のひとつにつなげようと日々奮闘しています。
仙台市「東北大学 東日本大震災学生ボランティア支援室」藤室玲治先生
リポート:林田悟志アナウンサー
東北大学では東日本大震災で被害を受けた地域の復興支援のためにボランティア活動を行う学生を支援する「学生ボランティア支援室」を設置しています。支援室では学生に対して最新のボランティア情報を提供しているほか、支援室主催のイベント情報の提供、ボランティア活動を行う団体の紹介を行っています。今回は支援室のコーディネーターを務める特任准教授・藤室玲治さんにお話を伺いました。
藤室先生は大阪生まれの神戸育ち。神戸大学在学中に阪神大震災に遭い、避難所でボランティア活動を行った経緯があります。そういった経験があるので東日本大震災も他人事ではありません。今、被災地にはもともと抱えていた人口減少の問題なども一気に加速していることもあり、大学生自身も関わりを持つことが必要。地元の人や被災地の子供たちに大きく関わる状況を深刻に受け止め、被災地に行って自分が何ができるかを感じ、同時に問題を解決する力をつけて成長してもらいたいとお話ししてくれました。