石巻市アトリエらいおんどあ 宍戸紀彦さん
小笠原 遥アナウンサーリポート
大手菓子メーカーで、研究員としてお菓子の開発に携わっていた宍戸さんは、会社を退職後1998年に石巻市にお店をオープンしました。応援メッセージを刻印したクッキーやパウンドケーキなど、すべて手作りの商品を販売しています。東日本大震災では、店は被害を免れ10日後に営業を再開しました。
しかし、再開してからもその後も様々な苦労があったそうです。
震災後は、何か食べるものを提供したいと思っても、まず電気が復旧しませんでした。一番必要だったのは「主食」のため店を開けてもお菓子を求める人はいなく売り上げもお客さんも激減したことです。しかし、2011年5月から「被災地を応援したい」という方々の思い、相談を受けてから3年間継続して、避難所や幼稚園にパウンドケーキを届ける取り組みを行いました。当時は支援物資しかなく、届け先の子供たちに「お菓子だ!」と喜んでもらったのがとても印象的だったと話す宍戸さん。大手菓子メーカーでは、ヒット商品を開発してもこのように直接的な喜びを目の前で感じることができなかったため、人のためにそして人のために自分のお菓子作りが役に立ったことが大変うれしかったようです。
現在は、「アトリエらいおんどあ」ではお菓子教室も開いています。地元のコミュニティづくりにも一役かっていて、そしてその教室では”人が喜ぶお菓子作り”をする研究に余念がありません。これからも地域の人々から愛されるお店であり続けたいとお話しくださいました。
あとりえらいおんどあ
宮城県石巻市泉町1-5-3
TEL:0225-22-2135/FAX:0225-22-2135
ツールド東北 民泊提供者 東松島市 菅原かず子さん
伊藤晋平アナウンサーリポート
先月中旬に行われた、「ツールド東北」で菅原さんはご自宅の一角とご自身が営む農家レストランを民泊として提供しました。第1回大会から始めたこの民泊は、被災地の宿不足を解消するための取り組みで、参加者が少しでも石巻エリアに宿泊できるようにとはじまりました。震災後の”恩返し”から民泊をはじめた菅原さんは、2年ぶりにゲストを迎え入れたそうです。
自宅の部屋、農家レストランのこあがりなどを提供していますがこの場所は、みなし仮説としてお知り合いの家族に提供したことがあり、その時に居住空間としてリフォームを施していました。今も震災を経験した地元の方々が集う憩いの場となっています。
「みんなの憩いの場」は、県外から来たゲストを息子や娘のように迎える温かい場所でもあります。菅原さんの思いがあふれる、そしてゲスト同士もコミュニケーションが生まれる、思い出深い場所となったようです。
農家レストラン 和花の里
宮城県東松島市小松字明神下205-2
TEL 0225-83-2234