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2018年10月29日(月)放送

秋保ワイナリー 毛利親房さん
斉藤百香アナウンサー取材リポート

現在宮城県内で県産ワインをつくる取り組みが広がっています。その先駆けとなったのが震災後初のワイナリー、秋保ワイナリーです。そのワイナリーの代表の毛利さんにお話をお聞きしました。
毛利さんは震災前は仙台市内の建築事務所に勤務していて、農業は未経験。お酒にも弱くほぼ飲まないそうです。そんな毛利さんがワイナリーづくりを手掛けるようになったきっかけは東日本大震災です。当時毛利さんは女川町にあるゆぽっぽの設計を当時されていました。震災後は女川町に建築物がないどころか街が壊滅していたため、それが転機となって宮城の産業を後押ししたいと考えるようになりました。
そんな時、建築事務所で震災担当になった毛利さんに自治体から「何か復興計画のアイディアはないか」と持ち掛けられ毎日毎日復興計画を考える中で「ワイナリーづくり」を思いつきます。しかし、そのアイディアは自治体の賛同を得られませんでした。
そこで毛利さん自身が建築事務所勤めを辞めて、1から宮城県内にワイナリーを作ることを決めました。途中、そのプロジェクトの成功への難しさ、挫折もしましたが、その経験を踏まえて2015年冬、秋保に震災後初、宮城県初のワイナリーを誕生させました。
現在、オープンから3年が経過し、【テロワージュ東北】という気候・風土・人の営みとワイン(食)をかけた取り組みを開始し、東北6県がそれぞれ手を取り合って魅力的な旅を提案するという新しいプロジェクトを手掛けています。食とストーリーの融合で、世界に一つだけの感動体験をしてほしいと願って2020年の東京オリンピックに向けて、日々前進しています。

インドネシアパル地震・津波から1か月
東北大学災害科学国際研究所所長 今村文彦教授 
根本宜彦アナウンサーインタビュー

昨日28日でインドネシア スラウェシ島中部で発生した地震。津波から1か月となりました。今村教授は今月4日から6日にかけて被害が甚大だった震源の南、およそ80キロにあるパル周辺を調査しました。M7.5震源の深さ10キロの地震は、地滑りなどが多発的に発生、2000人が亡くなり、今も1,300人の方の行方が分かりません。今回のインドネシアでの地震は【横ずれ型】の地震で、津波は発生しにくいものと考えられていましたが、海底または沿岸での地滑りによって多発的に発生したと考えられます。
今回の地震を現地調査した今村教授によると、津波が起こった原因は揺れに伴って海底で地滑りが起こり、津波がおこったと思われます。このようなケースは、パル湾の地形が地滑りを起こしやすい地形(特性)があったと考えられます。しかし今後東北、宮城県内では海底地すべりによる津波が起こる可能性は低く、日本国内で言うと駿河湾や富山湾の急こう配の場所で発生することがあるということです。
現地は雨期に入り、地滑りが起こりやすい状況が続いています。また今回地震が発生した南側でも地震活動が活発になっていると考えられます。今後も注意が必要だということです。パルの中心部は電気と通信が復旧しましたが、21万5,000人が今も避難生活を余儀なくされています。一刻も早い復興を望みます。

番組へのメッセージ

番組へのおたよりおよび災害時の情報は以下方法で受け付けております。

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