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2019年6月17日(月)放送

石巻市北上町橋浦地区 デ・リーフ北上代表 鈴木嘉悦郎さん
古野真也アナウンサー取材リポート

6月初旬に取材させていただいた石巻市北上町の「デ・リーフ北上」は、最新技術を取り入れた新しい農業施設です。大きなビニールハウスは光や温度、二酸化炭素の濃度までコンピューターで管理して、農業復興の家族かという点で農林水産省の支援事業に認定されています。
鈴木さんは震災前に北上地区で代々続く稲作と茅葺会社を経営していました。しかし、東日本大震災で集落が流され、自分自身も津波に流され、その時は死を覚悟した程壮絶な体験をしました。その後、自宅があった集落はなくなり、危険区域に指定されたため今も住宅はありません。残ったのは荒れた土地だけでした。
現在、デ・リーフ北上ではパプリカ1.3㏊とトマト1.1haの畑を所有し、50人ほどの従業員と一緒に農業生産に取り組んでいます。生まれ育った地域のために農業復興をしていく、という思いで立ち上げた野菜工場。被災した人たちや農業を生業にしたいという若い世代の方々と共に【日本一の大産地】という夢を実現するため日々仕事に励んでいます。今後も北上の地から全国に野菜を届けていきたいと話してくれました。

宮城・宮城内陸地震から11年 栗原市耕英地区と花山地区の住民の想い
根本宜彦アナウンサー取材リポート

先週金曜日に【岩手・宮城内陸地震】から11年となり14日朝、栗原市駒の湯温泉の慰霊碑の前には遺族や住民らが集まり、黙とうを捧げ犠牲者を悼みました。元くりこま耕英震災復興の会の大場浩徳さんは「震災時、47歳だったのですが今は58歳になって、もうすぐ60歳。自分の身体に老いを感じてくる日々。その中で少しずつできることをちょっとずつやっていければいいのかな」と話してくれました。農業生産の状況は自然相手なので、毎年収穫量にも影響があります。そんな中、【絆】という品種のイチゴは市場の評価も良くて大田市場からも引き合いが来ます。5年ほど前から作り始めたイチゴは、良いものを増やすのは簡単ですが、作るのが大変。過疎化高齢化も耕栄地区では大きな課題です。
2001年に花山村浅布地区に映り込んだ主婦、早坂絹子さんは慣れない避難所生活、仮設住宅での生活を送り、この11年という長い歳月を振り返りました。心の復興を進めることができたのは家族の支えです。栗原市も【ジオパーク】として認定され、研修ツアーや観光客を呼び込もうと様々な取り組みを行っています。観光復興の嬉しい兆しが見え始め2017年は観光客が市全体で187万人と内陸地震以前の水準に近づいてきました。
耕英地区では9月8日(日)にイワナまつりが開かれます。みなさんもお出かけになってみてはいかがでしょうか。

番組へのメッセージ

番組へのおたよりおよび災害時の情報は以下方法で受け付けております。

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