東北大学災害国際研究所 所長 今村 文彦さん
根本 宣彦アナウンサー 取材リポート
去年12月、M9クラスの巨大地震が北海島・東北地方の太平洋沖にある日本海溝・千島海溝沿いで起きれば最大20万人近くが死亡するという政府の被害想定が公表されました。宮城県では最大震度6弱の地震が
発生し、15Mを超える津波が襲来。避難が遅れた場合、最大8500人の死者が出ると想定されています。
今村所長によると今回の想定は最悪の想定ということですが、発生が日中か夜間か、夏か冬かで被害の程度が変わってくるといいます。最悪の被害が想定されるのは冬場の夜間。低体温症が最も懸念されることと話しています。11年前の東日本大震災の際には低体温症の実態はきちんと把握することが出来ませんでした。では、どのような備えが必要か?非常持ち出し袋にジャケットや毛布といった自ら暖を取れるものを用意していおく。避難所においてはポータブルの暖房装置などが備えれることが望まれます。加えて素早い避難行動があれば犠牲者を8割減らせるという試算もあるそうです。
宮城県では宮城県沖地震クラスの発生感覚がおよそ40年と短い周期が想定され、加えて発災から11年を経ていくことを考えると、地盤やプレートの緩みも指摘されており、次の地震発生に向けた準備が改めて
必要となってきていることがわかります。
昨今、自然災害がいつ起きても不思議ではないことを認識し、自ら備えることで被害を少しでも減らしていくことが出来るのではないかと今村所長は指摘しています。
せんだい男女共同参画財団「エルパーク仙台」 中村 志織さん
藤沢 智子アナウンサー 電話インタビュー
3/5に仙台国際センターを会場に開かれる「仙台防災未来フォーラム2022」についてお話を伺いました。様々な発表や展示、ワークショップ等が予定されていますが、その中で「女性と防災まちづくり2022」というトークセッションが行われます。
女性のリーダーシップを地域でさらに定着させていく目的で、積極的に地域で防災とまちづくりに参加する3名の女性が登壇します。平常時に出来ないことは災害時には出来ない…登壇するのはマンション自治会長、子ども食堂を運営されている方、見守り活動を行っている民生委員。皆2016年からエルパーク仙台が取り組んでいる「決める・動く」の研修を修了した方々です。地域が抱える様々な課題、特に女性の視点から見た防災、避難所運営に対する取り組みについて「顔の見える関係」を大切にしながら取り組んできた事例等を発表されます。トークセッションへの参加したい方は「エルパーク仙台」まで電話、FAX、ホームページ等で事前に申し込みいただけます。この機会に是非女性の視点による防災について知り考えてみてはいかがでしょうか?