山元町 弁当店「きく邑」 菊地 博子さん
伊藤 晋平アナウンサー 取材リポート
2012年オープン。開店10年を迎えるお弁当屋さんです。東日本大震災後に山元町に移住した菊地さん。栄養士の免許を活かして復興工事に携わる人達に弁当を届け続けてきました。「心を込めたお弁当」を「人と人とのつながり」を大切に作り続けてきた菊地さん。そのこだわりの詰まった手づくり弁当は反響を呼び、工事関係者や地元のイベント等多くの注文をいただいてきました。しかし、復興工事が収束を迎え、加えて、新型コロナウイルスの感染拡大は菊地さんのこれからの商売のあり方について、大きな影響を与え続けます。「店を存続させるべきか」…悩み続けた末に菊地さんが下した決断。それは「続けていく」。その思いとは?今でも買いに来てくれるお客さんとのつながりを大切にしたい。そして、買い物で不便を覚える人を出したくない。人とのめぐり合い、縁を大切にやれるところまでやっていく。町の中での存在は「その他1」謙虚な気持ちと決意を胸に「きく邑」をこれからも続けていきたいということです。
石巻市 3.11みらいサポート 福田 貴史さん
守屋 周アナウンサー 取材リポート
東日本大震災発災時は高校生。埼玉県に住んでいて、震災の経験はなく、復興の様子も見ることが出来ていない福田さんが石巻に移り住み、今、視察に訪れる人達の案内役を行っています。大学進学後、インターンで宮城を訪れ、石巻を好きになった福田さん。そして、みらいサポートに就職。被災した方々から伺った話や避難行動を可視化、映像化したものをタブレットを活用しながら説明していく。震災経験のない福田さんがまるでつぶさに見てきたかのように話をしていく。なぜ、可能なのか?昔の思い出話は楽しいことが多く、土地の成り立ちを含めて皆に知ってもらいたいと思ったから。つまり「いろいろな人の話
を聞いて学ぶ」ことに徹したことがガイドを可能にしてくれたのです。加えて、他のガイドの説明にも耳を傾け、改善点なども話し合いながら話し方を編み出してきました。ガイドを聞いて、家に帰り、家族で避難方法や被災時の行動について相談するなど、防災への意識を高める活動をこれからも続けていければと話してくれました。