石巻観光ボランティア協会 斎藤敏子さん
守屋周アナウンサー取材リポート
石巻観光ボランティア協会では、石巻で震災跡地や歴史散策のガイドを、観光客や修学旅行生を対象に行っています。その際使用するパンフレットが今回リニューアルしました。これまでは、観光地やグルメが掲載されていましたが、コロナ禍で街巡りのキャンセルが相次いだこの機会に、震災被害に関する情報や、万が一の時の避難案内も一緒に掲載したものを作製したということです。
実際に新しいパンフレットは、ポイントごとに分かりやすくまとめられており、ガイドの方はこのポイントに沿って、歩きながら説明を加えていきます。現在はこうした対面での説明は減ってしまったということですが、県外の高校生に向けたオンラインでの、震災被害や復興状況の紹介を行っています。
こうした活動を通して、斎藤さんが伝えたいことは、「自分の命を守るためには何が必要なのかを日頃から考え、防災意識を学んでほしい」ということだそうです。その場に行って、地元の方の話を聞くことで、見方が大きく変わると思います。石巻の歴史や復興した様子も学んだうえで街巡りを楽しめればいいなと思いました。
東北大学災害科学国際研究所 遠田晋次教授
根本宣彦アナウンサー 取材リポート
1978年の宮城県沖地震が発生して43年を迎えるのにあたり、現在の地震活動と、今後の備えについて伺いました。
東日本大震災で断層が大きく動いたことで、しばらくは大規模の地震は起きないという考え方と、逆に余効滑りと呼ばれるプレートの滑りによって、短いスパンで次の宮城県沖地震が来るかもしれない可能性もあります。
マグニチュード7前後の地震は、日本列島全体を考えても年に1回くらいしかないため、ここ数ヶ月で、宮城県で立て続けに起きているのは、異常なペースといえます。
しかし、昨今のコロナとは別ですが、クラスターといって、ある地域・ある時期に比較的集中するというのは過去にもあることのようなので、今後も引き続き注意が必要だということです。特に津波を伴う海底の浅い所で起きる地震にも気を付けていかなければいけないとのことでした。
いざというときの備えに関して、家具の転倒への対策や、大きな揺れを想定した避難経路を確認する、さらにはローリングストックといった身近にできることからやっていくべきだということです。