南三陸町「自然卵農園」大沼ほのかさん
安東理紗アナウンサー 電話インタビュー
南三陸町入谷で農業を営む大沼ほのかさん・21歳。東日本大震災発生当時、小学6年生でした。自宅は津波で被災。避難所での暮らしを経て、知り合いの紹介で北海道江別市に一家で移住。その後、再び故郷である南三陸町へ戻り、去年新規就農。現在、南瓜、薩摩芋、落花生など15種類の野菜を育てているそうです。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で副業のクレープ移動販売に影響が出ていますが、今の目標である栗の農園を作るため、クラウドファンディングで得た資金で購入した栗の苗を先日植樹。「桃栗三年柿八年」三年後の収穫に向け日々の手入れに余念がないそうです。現在70センチの木が来年には倍に伸びる見込みだそうです。子供たちが集う栗園と、果物を使ったジェラードを作りたいと考えているほのかさん。夢の実現に向け新たな仲間が増えていくことを願い、日々土と触れ合う時間を大切に過ごしています。
山元町「まのめモータース」間野目貞夫さん
古野真也アナウンサー インタビュー
東日本大震災の津波被害が大きかった山元町磯地区。この地で1981年から自動車整備工場を営む間野目貞夫さん・64歳。震災の津波で家と会社の事務所そして販売していた車を失いました。当時、防波堤もあり、津波の被害はないと思っていましたが、その後見た予想外の津波に成す術はありませんでした。
その後、避難所での生活を経て、友人と共に整備工場を再開。友人は同じ建物で運送会社を興します。しかし、友人の事務所が火事になり、間野目さんの仮設の整備工場ももらい火をして被害を受けてしまいます。それでも、間野目さんに仕事を辞めるという選択肢はなかったそうです。2015年、磯地区の復興に向け、地域を照らし続ける拠点になりたいとの思いから、補助金を利用し元の場所に整備工場を再建。今日に至ります。
加えて、担い手が乏しく、人手が足りない地域の農業にも関わりを持ち始めています。楽しいことを考えながら、人の笑顔と元気な声があふれる街を取り戻そうとの歩みを続けています。