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2018年12月3日(月)放送

仙台市宮城野区 岡田小学校ハマヒルガオプロジェクト
林田悟志アナウンサー取材リポート

ハマヒルガオとは海岸の砂地に生える多年草で、震災による津波被害で東北の沿岸部は多くの地域で流出してしまいました。しかし、仙台市宮城野区岡田の新浜海岸ではその一部が残っているのが発見されたため、そのかつての自然を取り戻そうと「ハマヒルガオプロジェクト」が発足しました。岡田小学校は、仙台市内で一番海に近い小学校で、唯一津波の被害があった小学校です。地域も大きな被害に遇いました。
その岡田小学校では、2016年からこのハマヒルガオやハマナスの苗を子どもたちが育て、それを海岸に植栽して海浜植物を増やしていく活動を行っています。この活動が始まる前は、地元の海に行ったことのない児童がたくさんいました。しかし活動を通じて、海に初めて訪れた子供たちは美しさに感動し、地元の海を大切に思うようになりました。
子どもたちは「ハマヒルガオはきれいな花」「岩手から福島まで、この新浜しかハマヒルガオがないといわれて力強く生き残っているからもっと広げていこうという気持ちが強かった」など、ひとりひとりが思いを馳せてこの活動に参加しています。「小さな花」を植えていく地道な活動が地域の人を豊かにしていく…子供たちのそんな思いがつまったプロジェクト、今後も地域復興のひとつとして活動が継承されていきます。

南三陸町の大工 マイケルさん
林 朝子アナウンサー 取材リポート

南三陸町に住んでいる杉原敬さん(通称マイケルさん)は、アメリカ人の母と日本人の父を持つ町の大工さんです。震災発生2か月後、設計士の知人から「応急仮設住宅建設」の手伝いを福島県でやってみないか、と誘われてから初めて東北を訪れました。
マイケルさんはその後、石巻市で雑貨や兼集会所の建物の施工に携わるようになり、5年前、埼玉県から石巻市に移住してきました。様々な復興事業に携わってきましたが、特に石巻市の漁師さんの家の施工をしている時に、生活と住居のかかわりを深く知るようになります。
震災後7年が経過し、せわしい気持ちが落ち着いてきた、と肌で感じている杉原さん。それは震災直後は駆け足状態で復興に向かっていたみなさんが、元の姿に近づきたい、早く家を直したいという気持ちから、余裕をもって「これから何がしたいか」と考えられるスタート地点に立っているように感じたからです。
現在は、緑と海の幸に恵まれた街に魅力を感じ南三陸町戸倉に移住しました。「木工房 瑞(みつ)」という自分の工房で、地域の木材を使った家具作りや伝統工法木造住宅建築を行っています。「個」の復興から「街や地域の復興」に向かう時期、マイケルさんはそのみんなのビジョンを叶えるために自分の技術を活用していきたいと思っています。

番組へのメッセージ

番組へのおたよりおよび災害時の情報は以下方法で受け付けております。

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