女川向学館 放課後学校 副拠点長 吉岡孝将さん
小笠原遥アナウンサー取材リポート
2011年7月に女川町に設立された放課後学校、NPO法人カタリバが経営する「女川向学館」を取材しました。
吉岡さんは、2011年の東日本大震災時、モザンピークで物理の先生をしていました。当時の様子はブラジルのテレビ番組で放送されていて、仙台空港の震災の映像で被害を知りました。「地球の裏側で何をしているのだろう」と疑問を抱き、【自分の足で被災地を歩き、自分に何ができるかを考える】ことを選択し帰国しました。
帰国後は、女川町内の学校への通学が遠く時間がかかる生徒たちを見て「放課後の時間を大事にしてあげたい」と女川向学館の放課後学校の活動に取り組みます。親や先生とは違う「ちょっとした先輩のような関係」ななめの関係を築き、震災後の子供の成長に寄り添い、よき理解者として放課後学校に携わりました。その後は熊本地震のあとも自分自身熊本に入り、女川向学館と同じ放課後学校「ましき夢創塾」を設立、春まで現地の生徒たちをでサポートしました。
卒業した学生は、社会人になっても女川向学館に出向き、現在所属している後輩の生徒たちの面倒をみることもあり、その姿に成長を感じています。今後も「震災を経験した子供たちが失ったものを取り戻すだけではなく、将来の夢や目標を持てる未来をつくれるか、またそれを提供できる環境が築けるかどうか重要となるので、この場所で引き続き頑張っていきたい」と伝えてくれました。
気仙沼市田中前 「福幸酒場 おだづまっこ」熊谷恵さん
林朝子アナウンサー取材リポート
2011年の12月に、再スタートを切った「福幸酒場 おだづまっこ」は、気仙沼市でお店を開いていましたがオープン1年半で被災しました。
「酔えばみんなでおだづまっこ」になる、という感じでとても楽しい店でしたが、今まで7年という月日が経過し、今年10月が最後の期限を迎えます。もともとあった港町は復旧が遅くこの7年は本当にあっという間でしたが、60~70軒くらいの被災したお店が集まって仮設店舗、復興商店街という形で延長に延長を重ねて営業を続けてきました。
次の移転先がようやく決まった6月末、新しい場所での営業が¥きまりました。新店舗は、気仙沼市神山、今の商店街から歩いて10分ほどです。これからも震災を語る地元の店として頑張っていきたいと話してくれました。