名取市閖上港朝市に新店舗福島から「復興ワインバー カミヤファクトリー」
安藤理紗アナウンサーリポート
名取市閖上港朝市に6月オープンした「復興ワインバーカミヤファクトリー」の相澤俊一さんにお話を伺いました。オープン当初は、国産のグラスワインをメインにおつまみなどを販売していたカミヤファクトリーですが、現在は、ノンアルコールカクテルなど閖上の車で訪れるお客さん向けに提供し、メニュー作りを行っています。
福島でトラック部品製造業「神谷製作所」を経営している相沢さんは、福島市のワイン人気店を経営していたオーナーの宇津木さん(震災後閉店)との出会いからこの店舗の経営をはじめました。福島県の復興を掲げ、県外にお店を出店している民間の力、ひとりだけで商売をしている人はいないため、この経営に力を注いでいます。
震災から9日後に救助された青年の今 阿部 任さん
後藤舜アナウンサー取材リポート
7年前、東日本大震災発生から9日後に石巻市で16歳の男子高校生と80歳の祖母が救助されたというニュースを覚えている人もいるかと思いますが、その男子高校生が今、語り部として活躍しています。
寒さからの左足の凍傷(壊死寸前)、食料不足など本当に9日間はつらい時間だった話す阿部さんは今年23歳です。
大学を卒業した後に阿部さんは「石ノ森萬画館」に就職しましたが、就業中は震災当時の経験が阿部さんにとってつらいものであり、これまで語れずにいました。しかし今年に入り公益社団法人「みらいサポート石巻」の紳士の聞き取り調査に協力したことをきっかけに気持ちが一転し、自分が家に閉じ込められ、生き延びた経験を震災伝承に生かそうと思いました。
【若い世代こそ、震災を語り記憶をつなぐ責任がある】という信念のもとに、自らの体験を話す中で、「震災を自分自身のことのように受け止めてほしい」と語り部として活躍しています。
今後も、震災を知らない世代にも自分自身の経験を知ってもらい、今後起こりうるかもしれない災害の教訓として“奇跡の生還”ではない、失敗談として聞いてほしいと思っているそうです。