石巻市ローズファクトリーガーデン 徳水利枝さん
佐々木淳吾アナウンサー 取材リポート
石巻市の塾講師だった徳水さんは、高校に通う娘を迎えに行く途中に東日本大震災を経験しました。雄勝にあった自宅と実家が津波で流され母親を亡くし、その後実家の跡地にだれでも自由に楽しめる「雄勝ローズファクトリーガーデン」を開きました。亡くなった親せきや母親を弔うための庭で、6年間で100名以上のボランティアや庭園の専門家が訪れ庭園の整備などでたくさんの方々に支えられてきました。そのガーデンが今、かわり始めています。
移転については行政側から2014年に打診され、行政側と自分達の考え方の温度差を感じ、何度も再考を検討してきてもらいました。一生懸命作ってきたものを必要ないですね、と言われているようで…移転には動じません、と以前は回答していたそうです。しかし、日照時間などを計算してもらっている造園会社の社長さんが「動かないでいるより、将来的にきみんなが寄れそしてきれいな花が咲く場所に移転を」と進言したことがきっかけで、前向きに検討することになります。
雄勝のシンボルになりつつある「石巻市ローズファクトリーガーデン」は、行政側が市民の活動をより生かそうという復興計画にシフトしていることもあり、徳永さんは以前の場所の50mほど内陸側の土地を無償で借りることができました。今では、現在の1.5倍の広さで庭や喫茶スペースのあるガーデンを計画に盛り込む、「雄勝で足を止められる、誰かの何かの意味になる場所」に生まれ変わりはじめました。運営は徳水さんはご主人と二人で、ボランティアの力を借りて本格的な新ガーデン作りの作業に入っています。来年、バラが咲くまでには、新しい「石巻市ローズファクトリーガーデン」がお披露目されそうです。
気仙沼市 福幸酒場おだづまっこ 熊谷英二さん
林田悟志アナウンサー取材リポート
「お調子者」の意味をもつ“おだづもっこ”の気仙沼の方言“おだづまっこ”という名前の居酒屋を経営している気仙沼市の熊谷英二さんは、福幸小町という気仙沼復興飲食組合のプレハブで居酒屋営業をしています。2011年5月に組合を結成してから今までの6年間は、自分を成長させてくれた時間で自分は生かさせてもらっている、という気持ちで営業を続けてきました。
今後来年10月で土地の契約が満期になり、福幸酒場おだづまっこは本設営業の土地を見つけなければならなくなりました。今までは気仙沼市にも建築関係・土木関係の人が多く来てくれましたが街がきれいになるにつれて減ってきている現状があります。本設営業に向けて、熊谷さんはさらに腕に磨きをかけて、舌が覚える味づくりにも熱が入っています。ランチ営業と夜の居酒屋営業の2部営業を続けていますので、気仙沼市に行く際はぜひお立ち寄りください。おすすめはメカジキのカマ煮定食がおすすめです!