スタジオゲストインタビュー
・東北学院大学教養学部地域構想学科教授 金菱清氏
金菱先生は、東北学院大学の地域構想学科が立ち上がった2005年に東北学院大学にいらっしゃいました。大阪ご出身の先生は、阪神淡路大震災も経験され、大学では社会学を研究する学科に進みました。その後、東日本大震災に遭遇し、大事な人を失くした方々の映像やインタビューなどを通じ、震災の「記録」を辿り、社会科学の論点から震災を研究しています。
震災で経験した事象を「聞く」作業と「書く」作業は、全く異なるもので、当事者の「書く」作業は自分と向き合い、そして亡くなった人(死者)といっしょに作り上げるもののようだと感じたそうです。「書く」作業は、津波や建物の倒壊などの描写で始まらず、亡くなった人への愛を書きとめるもので、日常生活を書きつづり、亡き人との時間、愛情であることが多かったそうです。
金菱先生がまとめた書籍「慟哭」は、震災を知ったつもりだった私達に、新たな感情を芽生えさせ心に突き刺さる心の声、物語をおしえてくれます。亡くなった人に向き合うお話からは、思いと深さ、災害の全体像を感させるでしょう。残されてしまった人々の思いを感じて、災害が人間に残した傷を感じて頂ければと思います。
○お知らせ
「亡き人の声を感じ、生きるという力」
金菱先生は、昨年に続き2月5日(日)にシンポジウムを開催します。東日本大震災から間もなく6年を迎えようとしている今、亡き人の声を感じ、生きる力の源泉を探索し続ける分野の方々にお話しします。
・日時 2017年2月5日(日)
14:00~17:00
・場所 東北学院大学 ホーイ記念館ホール 地下1F
・入場無料
詳しくは
・東北学院大学ホームページ http://www.tohoku-gakuin.ac.jp/volunteer/?p=21122
をご覧ください。