石巻市糠塚仮設団地 取材リポート
リポート:藤沢智子アナウンサー
石巻市糠塚仮設住宅は旧河南町にあり、周囲を田んぼで囲まれたとても静かなロケーションです。この仮設住宅には2011年8月から10月にかけて石巻の様々なところから被災された方達が入居しました。当初は45世帯。しかし、同じ市内と言っても広範囲にわたっているので周りは知らない人達ばかり。2012年4月に自治会を立ち上げるのも苦労したと会長の渡部富雄さんは言います。
知らない者同士に加えて、この仮設住宅には働き盛りの入居者が多く、日中は留守宅が大半。自治会が交流の場を設けても参加者が思うように集まらず苦労しています。自治会長のポジションも譲りたくてもなかなか引き受け手がいなく、半ばあきらめている感もあります。
この仮設住宅は2013年の11月、敷地内に「売地」という看板が出て話題になりました。土地を無料で貸してくれた地権者と役所との間で話がうまく進んでいなかったのが原因だそうです。住民の間には大きな不安が広がりました。現在は話の折り合いがつき、2016年3月までは暮らすことが可能です。
震災から3年半以上が経過し、仮設住宅が話題に上がることも少なくなりましたが、まだまだこの先の生活に不安を抱えている人達は少なくありません。
東松島食べる通信 取材リポート
リポート:飯野雅人アナウンサー
東松島食べる通信とは「食を通した町おこし」を目的とした東松島の情報誌と旬の食材のセット。情報誌には地元生産者の声やエピソードを掲載され、その生産者が作った食材と共に申し込んだ方へ送られます。この東松島食べる通信の編集長、太田将司さんに話を伺いました。
千葉県出身の太田さんは2011年8月にボランティアとして東松島市へ。ここで夏祭りの手伝いをしたことがきっかけとなり、以来3年間この地で生活をしています。東松島のアンテナショップを任されるなど、東松島市で様々な生産者と触れ合ううちに、太田さんは彼らを紹介したいという思いが強くなったと言います。そこで今年の夏に創刊号を発売しました。
創刊号は東松島市の漁師大友康弘さん、食材はマイワシ。情報誌では大友さんの生い立ちから漁師への想い、震災から今日までの事、イワシ料理のレシピなどが掲載されています。情報誌を読むことで漁師が大変な仕事であることが分かり、イワシへの想いも深くなります。
今後は秋号として、この番組でも紹介した米農家木村正明さんの「かぐや姫」が11月中旬に発行が予定されています。その後は冬号として海苔、春号として牡蠣が並んでいます。定期購読をすると1年を通して東松島の魅力を感じることができます。
申し込みは東松島食べる通信のウェブサイト、または、東松島あんてなしょっぷ まちんどまで。3ヶ月に1回の発行で、毎号2700円、東松島の方は2000円で購読できます。