2016年、新学科開設の多賀城高校で災害科学の学習取組が始まる
多賀城高校 佐々木教頭先生 菅原先生
リポート:林田悟志アナウンサー
平成28年度に災害科学科を開設する多賀城高校では今、様々な取り組みが行われています。
そのひとつとして7月19日から2日間、多賀城高校の生徒11人は海洋研究開発機構(JAMSTEC)の講師を招いて野外実習を行いました。東日本大震災のメカニズムを身近に考え、地球全体のダイナミックな動きをサイエンス的視点で考えさせ「考える力」「発信する力」を養いたいという目的です。
全国二例目となる災害科学科の設立に課題はありますが、学校側では「いろいろな視点を持って自分で勉強できることは何か見極め、将来災害が起こった時にリーダーシップをとれるような子を育てていきたい」と未来の生徒たちに期待を寄せています。
震災の脅威を後世に伝えていく役割を担うのが今の子供たち、導いていくのが防災教育です。
次世代に東日本大震災の教訓の伝承、防災や減災に繋がる知識と技能の習得、これが災害科学科で行う教育の特徴です。キーワードは「ツナグ」です。
岩沼市集団移転事業の現状について
里の杜東仮設住宅自治会長 菊地幸一さん(岩沼市)
リポート:飯野雅人アナウンサー
岩沼市の集団移転先は、玉浦西地区。玉浦中学校の西側の広大な敷地は急ピッチで宅地整備と住宅建設が進んでいます。
既に何世帯か移転していて、年内には里の杜東仮設住宅の8割が移転する予定です。移転先は以前と同じ地区ごとに区割りされていて、仮設住宅同様、震災前と同じコミュニティを保ったまま生活が出来ます。
新しい生活について菊地さんは「集団移転について今、前向きにみんなの心がひとつになっている。これからも新住宅では結束力を強く持ち、みんなが希望する”笑顔の絶えない新しい町”にしたい」と話します。宅地内の公園造園も自ら手掛け、相野釜地区のシンボル、イチョウの木もあり緑あふれる公園になっています。
既に新生活をスタートさせている菊地麻子さんは、「これからまた、以前と同じように地区の皆さんと近所付き合いが出来ることになり嬉しい、”生かされた命”を大事に、ゆったりした生活をしていきたい」と話してくれました。