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2014年7月7日(月)放送

南三陸町 あさひ幼稚園 取材リポート
リポート:伊藤晋平アナウンサー

南三陸町志津川にあるあさひ幼稚園。園児41人、先生5人が在籍しています。震災発生時、ほとんどの園児は帰宅済みで、園者に残っていた預かり保育の子供達も先生と共に志津川高校に避難して無事でした。しかし園舎は津波で流されてしまい、暫くは再開できないだろうと言われていました。それでも保護者から「子供たちの精神状態を元に戻すために、子供は子供の中にいなければならない。そのために幼稚園は必要!」という声が上がり、それがユニセフの協力隊に届き、再建の話が4月後半には上がりました。
園舎再建までは志津川小学校の空き教室や、町内の公民館を借りて活動し、2012年の7月に新園舎が完成しました。それまでの子供たちの様子を遠藤ゆみこ先生は「子供達が一緒にいられることを喜び、労りあっていた。まるで子供じゃないみたいだった」と振り返ります。
また、この幼稚園の再建にはサッカー日本代表の長谷部誠選手も関わっています。自身の著書の印税など1億7000万を寄付していて、年に数回幼稚園を訪問しています。遠藤先生も長谷部選手が支援してくれたことの効果は大きいと言います。先日その長谷部選手がワールドカップ後に、幼稚園を訪問しました。子供たちはとても喜んでいたそうです。
最後に遠藤さんはこう話をしてくれました。「子供たちが元気に遊んでいる姿を見てもらえたら高齢者には活力になるだろうし、若いお母さんたちにもここで一緒に子供を遊ばせてあげようと思ってもらえるようになるのでは」と。

丸文松島汽船 語り部クルーズ 佐藤昭夫社長 取材リポート
リポート:飯野雅人アナウンサー

松島湾の観光船を運航している丸文松島汽船。マリンゲート塩釜から松島湾の島々を巡る遊覧船が大人気です。震災時、それらの船は頑丈な浮き桟橋に係留していたので、桟橋と共に船も浮き上がって大きな被害を免れました。
その後、営業は再開するものの団体客の足が遠のいたため苦しい時期が続きました。そこで社長はある取り組みをスタートさせます。それは、乗組員に震災時の体験を船内で行う「語り部クルーズ」です。2011年7月頃から開始し、現在は10人位の乗組員が語り部として活動し、各々の想いを観光客の皆さんに話します。マニュアルはありません。
また、社長は浦戸諸島の話もしてくれました。塩釜の津波被害が小さく済んだのは浦戸諸島が防波堤のようになってくれたからと言います。自分達が助かったのは浦戸諸島のおかげと感謝の気持ちを込めて、語り部として伝えています。
2社あった塩釜の観光会社も丸文松島汽船だけになってしまいました。語り部クルーズを通して多くの観光客にこれからも震災を伝えていきたいと社長は力強く話をしてくれました。

番組へのメッセージ

番組へのおたよりおよび災害時の情報は以下方法で受け付けております。

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