TBC気仙沼支局 重富裕明記者
再開した子供の絵画展について
石巻市 萬楽堂 取材リポート
リポート:飯野雅人アナウンサー
石巻市の中心部にある立町商店街。津波被害の大きかった地区です。ここに店を構えるパン屋「萬楽堂」。店の2階は崩れ、パンの製造機が津波を被り使えなくなりました。そんな状況でも店の再開に奮闘した3代目の高橋美江さんに話を伺いました。
震災翌月の2011年4月に営業を再開した萬楽堂。当時は他の店舗の工場を借りてパンを作りました。それでも食べ物がまだまだ少ない中、店の再開によって地域の人たちの大きな力になりました。その後、11月には仮設工場が完成。翌12月には同じ立町地区のふれあい仮設商店街に入ってパンの販売を始めました。しかし、当初はお客さんがなかなか来てくれなかったと高橋さんは言います。そこで考えたのが移動販売。石巻市内や女川町の仮設住宅を回っています。仮設住宅にお住まいの方は高齢の方が多く、移動が大変な方も少なくありません。そんな人たちにとって移動販売はとても喜ばれたそうです。そして、昨年12月に震災前と同じ場所に新店舗が完成。今月16日にはグランドオープンすることができました。住まいと店舗と工場が一緒の地にある、これが高橋さんの悲願でもありました。
新店舗は明るく、斜めの屋根が特徴。イートインもあり、お茶を飲みながらパンを頂くことができます。中でも一押しはメロンパン。創業当時から変わらない作り方で、昔馴染みの常連客が懐かしみながら食べているのが印象的でした。
今後も高橋さんはお客さんの喜ぶ顔を想像しながら、色々なパンを作っていくと話してくれました。