JNN三陸支局から佐々木智之記者
打ち上げられた大型漁船 第18共徳丸について
気仙沼市 気仙沼商会 取材リポート
リポート:菅生翔平アナウンサー
大正9年に設立した気仙沼商会。漁船に燃料を供給することを主に、現在はガソリンスタンドの経営やプロパンガス、灯油の供給を行っている企業です。その気仙沼商会の高橋正樹社長にお話を伺いました。
震災によって15ある事業所のうち13ヶ所が機能できなくなりました。しかし、翌日には残った2ヶ所のうちの1つのガソリンスタンドで在庫の確認をし、エネルギー供給に向けて動き出しました。当時はまだ寒い時期で、車の中で暖をとる人たちが多いだろうと考えたからでした。
当時、どの地区のガソリンスタンドにも長蛇の列ができましたが、気仙沼商会のこのガソリンスタンドには大きな混乱はなかったとのことです。並んだ人たちもルールを守り、従業員も一人一人にしっかり事情説明をしたことが要因ではないかと高橋さん。地元の企業として、普段から周囲の方達と関係を築き上げていたからこそ、迅速なガソリンの供給ができたのではないかとお話をしてくれました。
気仙沼市 茶色い小瓶 取材リポート
リポート:飯野雅人アナウンサー
先週月曜日のラジオカー中継で伺った気仙沼のジャズ喫茶、茶色い小瓶。気仙沼で30年以上も営業をしており、店内には常に心地いい音楽が流れ、何時間でもいたくなってしまうお店です。しかし、この店も津波の被害を受けました。店のマスター、山浦進市さんに話を伺いました。
避難先の気仙沼高校で、避難された方達にコーヒーを振舞った山浦さん。当初はインスタントコーヒーでしたが、暫くの後、店に戻ってわずかに残ったコーヒー豆を確保し、店頭に飾ってあった鋳物のミルを使って、避難所の皆さんに温かい一杯を提供しました。また、山浦さんはコーヒーだけでなく朝晩の食事の煮炊きも陣頭指揮を取って行い、ピーク時には2000人分を準備したそうです。
その後、喫茶店の再オープンに向けて動き出しましたが、その時に力になってくれたのが避難所でコーヒーを提供した人たちだったそうです。店内の掃除、ミルをはじめとする機械類の提供だったり、連日色んな人が日替わりで手伝ってくれたことで、予想よりも早い4月10日に再オープン準備が整ったそうです。
周囲の皆さんに改めて感謝の意を示す山浦さん。気仙沼の喫茶店として皆さんの心が安らげる場所になれればとお話してくれました。